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尊厳死宣言と延命治療の意思表示|終末期医療に備える「事前指示書」の重要性

終活の法律と手続き

尊厳死とは?治療の選択を自ら決める意思表示

「尊厳死」とは、回復の見込みがない終末期に、人工的な延命治療を望まず、人間としての尊厳を保ちながら自然な死を迎えることを意味します。これは「安楽死」とは異なり、自ら延命を拒否する“受動的な意思”に基づくものです。

延命治療とは?

延命治療とは、生命を維持するために人工的な措置を講じることを指し、以下のような治療が含まれます:

  • 人工呼吸器の装着
  • 胃ろうや経鼻経管栄養などの栄養補給
  • 心臓マッサージ、AEDの使用
  • 昏睡状態での点滴・抗生剤投与 など

これらの治療は苦痛を伴う場合があり、本人が望まないにもかかわらず、家族の判断で実施されるケースもあります。

事前指示書(リビング・ウィル)とは?

事前指示書(Advance Directive/リビング・ウィル)は、意識がなくなったり意思を伝えられなくなった場合に備えて、自分の医療方針(特に延命治療の可否)を文書で示しておくものです。

代表的な意思表示の手段

  • 尊厳死宣言書:延命治療を拒否する文書
  • リビング・ウィル:治療方針を詳細に記す
  • 終末期医療に関するエンディングノート記載:家族への配慮と併用

書式・法的効力について

日本では、事前指示書に法的拘束力はないものの、医療現場では患者の意思を尊重する努力義務があり、本人や家族の意思表示は重要な判断材料になります。

尊厳死宣言の作成方法

  1. 書式の入手:尊厳死協会などが提供(※一部有料)
  2. 自筆・署名・日付の明記:信頼性を高めるため
  3. 家族や主治医と共有:本人の意思を明確に伝える
  4. 携帯・保管:財布やエンディングノートと一緒に

尊厳死宣言が役立つケース

  • 急な事故・病気で意識がない場合
  • がんやALSなど、進行性疾患の終末期
  • 高齢で体力低下し、積極治療を望まないとき

どんな人に必要?

  • 延命治療に疑問を感じている人
  • 家族に負担をかけたくないと考える人
  • 自分の死に方を自分で決めたい人
  • 一人暮らしや身寄りのない人
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