家族信託の始め方:契約までの流れ
家族信託を始める前に考えるべきこと
家族信託を始めるには、まず「誰が委託者・受託者・受益者になるか」「どの財産を信託するか」「どう管理・運用するか」など、基本的な枠組みを家族で話し合っておく必要があります。
特に重要なのは「信頼関係」。受託者に不安があると後のトラブルのもとになるため、冷静な検討が求められます。
相談先と専門家の選び方(司法書士・弁護士)
家族信託は法的な契約行為であるため、専門家の関与が不可欠です。
- 司法書士:信託契約書の作成、不動産の名義変更などに強い。
- 弁護士:家族間の利害対立が予想される場合や、トラブルの予防。
実績のある司法書士や信託に詳しい弁護士を選ぶのが安心です。地域の司法書士会や法テラス、終活支援団体に相談するのも手です。
信託契約書の作成と公正証書化
契約書は原則として私文書でも有効ですが、信頼性や第三者への証明力を高めるため「公正証書」での作成が推奨されます。
- 私文書:自分たちで作成。費用は抑えられるがリスクも。
- 公正証書:公証役場で作成。第三者に証明しやすく、トラブル防止に効果。
内容としては、委託者・受託者・受益者の特定、信託財産の内容、信託の目的と管理方法、終了条件などを明記します。
費用と手数料の目安
家族信託にかかる費用の目安は以下の通りです。
- 専門家への報酬(契約書作成・相談):20万円~50万円程度
- 公正証書作成費用:3万~7万円程度(財産額による)
- 不動産登記の費用:登録免許税や司法書士手数料が必要
トータルでは30万円~60万円程度が一般的です。
▶ 家族信託の始め方|契約までの流れと必要な準備